様々なテクニカル指標(オシレーター系) 移動平均乖離率 その2

距離を具体的に数値化させる

 

移動平均乖離率に関するテーマの続きです。
https://kakak.net/fx39/

まずは、前回の終盤に提示しましたドル円1時間足チャートからご覧ください。

チャート図1

ぱっと見て(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の矢印のうち、どれが長くどれが短いかわかりましたでしょうか?

それでは、移動平均乖離率も一緒に表示させた次のチャートを見てみましょう。

チャート図2

ローソク足の下に表示されている移動平均乖離率より(Ⅱ)(Ⅲ)が同じ-1.350%で、最も長いということが、このチャートからわかりました。

移動平均線と現在の価格との離れ具合から、トレンドの強さを判断するようなトレーディングプランを組んでいるのなら、いちいちローソク足と移動平均線との距離を計算するよりも、移動平均乖離率を表示させて数値化させた方がより具体性のあるトレードとなります。

 

感覚に頼らない

 

このように、図①の移動平均線とローソク足との関係だけで、その離れ具合を正確に判断できるという方は、絶対的な視覚の感覚をお持ちなのでしょうが、ほとんどの方にとって難しいことがわかっていただけたと思います。

また、下がるかもしれない、上がるかもしれないという人間の気持ちが、移動平均線と価格との距離感に都合のいいように錯覚を起こさせることもあります

今回のチャートでは、価格が下げ(円高)基調であるのと当時に、移動平均線も一律に下げており、長い下降トレンドが続くことになりました。

価格だけでなく、基準になる移動平均線自体も下がり続けていますので、【具体的にこの地点とこの地点の長さが同じである】と瞬時に正確に判断するためには、移動平均乖離率を用いる必要があるでしょう。

 

移動平均乖離率からわかること

移動平均乖離率は、以下の計算式で算出されています。

【移動平均乖離率=((ローソク足の終値-移動平均の値)÷移動平均の値)×100】

再度、図②をご覧ください。この計算式を用いたとき乖離率は(Ⅰ)が-1.150%、(Ⅱ)(Ⅲ)は-1.350%となります。

乖離率が前回の下限に到達する、または乖離率がこれまでのものより下回るということは、それぞれ下降トレンドが継続する、または下降トレンドが加速することを意味しています。

図①のような移動平均乖離率のないチャートにおいても、トレード経験のある方でしたらチャネルが見えていた方もいらっしゃるでしょう。

次回は、移動平均乖離率の大きさから、トレンドの強弱を確認する手法について解説いたします。

About 助ジロウ

〇FX歴15年 〇テクニカル分析の知識が豊富 〇知人以外には教えていない独自分析がある

コメントする

Previous

FX口座【GMOクリック証券(FXネオ)】について

様々なテクニカル指標(オシレーター系) 移動平均乖離率 その3

Next