オシレーターを理解する
トレンドフォロー型のトレードを行うために、これまでいくつかのテクニカル指標をご紹介いたしました。
相場には、高値や安値を次々ブレイクしていくトレンド相場と一定の価格を行き来するレンジ相場が存在します。
一般的に言われていることですが、値動きの激しくなるトレンド相場は2割、残りの8割はレンジ相場です。
トレンド相場が始まる瞬間をいち早くつかむことができれば、獲得できる利益も一層大きくなります。
ですので、それを察知することはトレンドフォロー型のトレードにおいては不可欠なのです。
トレンド相場はたったの2割
では2割しかないトレンド相場は、どうすれば効率よく見つけられるのでしょうか?
表題にもありますように、オシレーター系のテクニカル指標をご説明するのは、この項目が初めてとなります。
これまでの項目で説明してまいりました移動平均線などは、トレンドフォロー系のテクニカル指標と主に呼ばれております。
それに対して、オシレーター系のテクニカル指標とは、簡単に説明すると買われすぎ売られすぎを示す指標のことです。
値動きや状況を相対的にあらわしたもので、例えば現在の価格は0~100の間でどの程度の位置にいるのか、また0を中心として+方向や-方向へどの程度のびているのか、ということを示してくれます。
損失を減らすには正しく使いこなすこと
このオシレーター系のテクニカル指標も使い方を誤ると損失が積み重なっていきますし、状況によっては針が振り切れてしまい全く役に立たない状況もあります。
そのような点も正確に理解し使いこなす必要があるのです。
次回の項目でADX(アベレージディレクショナルインデックス)というオシレーター系ツールをご説明いたします。
これは、単純にトレンド状態にあるのかないのかを数値化したものです。
数値が高いほどトレンド状態にあるということを示しているだけですので、現在上昇トレンドにあるとか、下降トレンドにあるということまではわかりません。
このことは忘れずに覚えておいてください。
最後に図①ドル円日足のチャートをご覧ください。
テクニカル指標の表示は、移動平均線(MA)のみです。
25本、75本移動平均線(MA25、MA75)とローソク足が接触していない地点が緑色の枠です。
トレンドが発生している状況であるとわかりますが、トレンドの強弱は移動平均線とローソク足との距離からなんとなくわかるか、わからないかというところです。
次回の項目ではこのトレンドの強弱を具体的に知るために、ADXを用いて数値を可視化させて、勝率の向上を手助けするためのトレード手法をご紹介いたします。