金利発表と値動き
実際に「金利」や「雇用」「その他の要因」が値動きにどのような影響をもたらすことになるのか前回の記事で解説いたしました。前回の続きです。
https://kakak.net/timemanagement-01/
ユーロドル30分足のチャートの地点Aにおいて、大きな反転が見られた値動き。この地点Aのローソク足は、20:30台のものですが、実際この日は6/14の20:45にECB政策金利(ユーロの金利)の発表がありました。
チャート図1
なおこの政策金利の推移ですが、前回0.00%→今回0.00%です。さらに言いますと、2016年1月に0.05%だったのを最後に約2年半の間、ずっとユーロの政策金利は0.00%のままです。
テクニカル分析が注目すべき対象
結論から言いますと、金利が0%のままだろうと1%に上昇しようと、テクニカル分析を主としたトレードにおいては、どちらでも構わないということです。
大切なことは、6/14の20:45に政策金利の発表があるということ、それによって市場の流動性が上がるという認識を持つことです。
テクニカル分析を主としてトレードに取り組む場合、マーケットの流動性が増す時間帯が事前にわかっている、ということが非常に重要なのです。
結果としてこれまでのゆっくりとした上昇基調から、大きく下落し値動きは反転ました。
このように、大きい資金同士がぶつかった後で、各自のトレーディングプランに従い、エントリーするか否か、そしてエントリーすべきなら保有するポジションの方向はどちらにすべきか、それを決定すればよいだけの話なのです。
正確性の高いトレーディングスタイルを選択する
続いて、図②のチャートをご覧ください。
チャート図2
金利発表と同時にユーロは買われ一旦は上昇しましたが、すぐに元の価格まで売られたということが、20:30台のローソク足の上ヒゲからわかります。
その後、ユーロは下がり続け、MA25にタッチしたのが地点A、MA75にタッチしたのが地点B、このローソク足の終値が地点Cです。
また、地点Dはこれまでの安値であり、枠Pのローソク足の長さからPの前後の時間帯よりも流動性が高かったということが伺えます。
そのようなポイントである地点Dは、テクニカルでは当然注目すべき価格です。なぜなら、この地点Dにおいてユーロを買いで保有している方は、全員が含み損を抱えているからです。
この地点Dをさらに割り込んで安値を更新するようなら、さらに大きな値動きになることが多く、実際の値動きも値は大きく割り込むことになりました。
資金を増やし続けられるトレーダーは、確率を重視します。次回は、時間軸に加えて、確率を重視することの大切さについて解説いたします。