投入する資金調整のタイミング
投入する資金額はコロコロと変更すべきではない、ということは「その2」で説明したとおりです。
トレードを繰り返し行うことで、資金の総量は増減します。
あらかじめルールを定めておき、資金量に一定の変化がおきた時は、投入する資金額を変更すべきなのです。投入する資金を減らすべきとき、逆に増やすべきとき、それぞれの場合について解説いたします。
投入資金を減らすケース
まずは、資金を減らすべき場合です。
図①をご覧ください。
今回も当初用意した資金総量「100」の40%を、1度のトレードで投入する額「40」とします(資金総量の何%をトレード投入資金にするべきか、それを考察するのは「マネーマネジメントプラン」の項目で解説することにいたします)。
トレードを幾度も繰り返すうちに、資金の総量が投入額と同額の40になるまで減らしてしまったとしましょう。
減少した資金量は60ですので、総量に対する減少率は60%、投入額に対する減少率は150%です。
この状態になってから「投入資金をへらさなくては」と思ってもすでに手遅れです。
投入額に対する減少率が150%にもなっている時点で、トレーディングプランが根本的に間違っているのは明らかです。
このような場合は、資金を投入してトレードすること自体をストップし、早急にプランの練り直しをしなければなりません。
資金を調整するタイミング
では、どの段階で投入資金を減らせばよかったのでしょうか?
今度は、図②をご覧ください。
どの通貨ペアをトレードするのか、レバレッジはどの程度なのか、などなどトレード内容によっても違いがあるため、一概にこう、というのは難しいです。
しかし、今回のように「資金の総量」の40%をトレード投入額にしているのであれば、「投入資金」が「資金の総量」の50%、つまり「余剰資金」=「投入資金」にまでなってしまったとき、1度のトレードで投入すべき資金の減額を検討すべきでしょう。
投下資金の具体手な調整例
では、具体的にどの程度減額すべきでしょうか?
図③をご覧ください。
資金の総量は80です。
資金総量の40%を投入資金に設定しておりましたので、この場合も「80」の40%である「32」にすべきでしょう。
なお、投入資金を減額変更後に、トレードを通じて再度減額しなければならなくなった場合、やはりトレーディングプランの練り直しをしなければなりません。
そうしなければ、資金を減らし続けることになってしまいます。
次回、投入する資金を増額すべきときについて解説いたします。