2つのターゲット設定で手堅く勝つ
今回のシリーズではリスク管理の視点から、どのように損失を最低限に留め、
そして利益を出していくのかをご紹介します。
まず第一回目は2つのターゲット設定について。
FX取引を開始する際、まず2つのターゲットを設定することをおすすめします。
ターゲット1(T1): どのくらいのリスクを取るか
例えば30Pipsまで、金額にして10万円相当までなど。
金額で設定した場合は、トレードするペアによってPips数を確認しておきましょう。
ターゲット2(T2):リスク設定をもとに利益を生み出すターゲットを定める
例えば30Pipsまでリスクを取ると決めた場合、利益を生むためには60~70Pips稼ぐ必要がある計算になります。
いざ取引を開始します。
例えばドル円のスポット取引113円のレベルでドルロングのポジションを取ったとします。その後円安ドル高が進み、113円65銭までドル円が上昇しました。
するとここで、ポジションを最低でも半分クローズします。
せっかく追い風なのだからこのままのポジションを維持した方がいいのではないかと思うかもしれませんが、一度T2のレベルをタッチしたら、手堅く利益を勘定していく癖をつけましょう。
半分ポジションをクローズしたとしても、まだ半分ある訳ですから、もし円安が続くようであれば様子を見つつ5銭または10銭上がるごとに利益確定し、少しずつポジションを減らしていきます。
もし途中で風向きが変わり、損失が出始めた場合、T1で設定したレベルに忠実に損切りしていきます。先ほどのドル円の例でいうと、円高になり相場が112円70銭付近に近づいたらドルロングポジションを全て解消します。
例えば113円65銭でポジションの半分を勘定し、その後残り半分を112円70銭で損切りした場合、約30bpsの利益の計算となります。
T2で設定した70Pips(62bps)ほどは稼いではいませんが、T1の設定のお陰で損失を出さず、手堅く利益を得ることができました。
例:10,000ドルのドル買い円売りをした場合、結果約19万7千円の利益
レベルは上記の例とは違いますが、チャートで表すとこんな感じです。
非常に取り込みやすい心理的手法
この手法はプロのトレーダーも使っている手法で、非常に取り込みやすい心理的手法です。
その日のトレンドやマーケットの状態によってT1とT2の間のポジショニングはフレキシブルにいきたいところですが、何があってもT1とT2のレベルは厳守してポジションの解消をしていくと、圧倒的に損失の額を減らすことができます。
ただ、この手法だと少額で取引をしている方の場合は結果がなかなか出にくいかもしれませんが、始めは目に見える利益が少なかったとしても、全体を通して“負けていない”という事実を自信に変えて、他の手法と組み合わせて高利益を狙ってみて下さい。