大局を把握する重要性
具体的な価格を捉えて売買をするために、トレンドラインを引くことの重要性について理解が深まったことと思います。
しかし、相場は小さな動きだけでなく全体的な動きを見ることも忘れてはなりません。
図①のチャートは、ポンド円8時間足です。11/9に値動きの折り返しがあり、そのローソク足を起点に、きれいな右上がりのローソク足チャートを形成しています。
以前ご説明したとおり、上昇トレンドでは安値に着目してトレンドラインを引きます。
11/9から12/7までは、トレンドラインに沿って価格が上昇しているのが確認できるでしょう。
その後、12/16に1ポンド148.000(図①の緑丸印)をつけて、下げ基調となっております。
なぜこのポイントで下げに転じたのでしょうか?
長期の視点でトレンドラインを活用すると?
実はこのチャートからだけでは読み取ることができないのです。
図①よりも長期的な視点のチャートとして用意したのが図②となります。
こちらのチャートは、ポンド円日足です。
ローソク足が右下がりとなっており、下降トレンドを形成しています。
そして、2014/2/1と2014/5/31に価格が下げ方向へ折り返していることに着目し、緑色の線でトレンドラインを引きました。
このトレンドラインにより2016/12/15以降は、この下降するトレンドラインに沿ってきれいに価格が形成されていることがわかります。
さて、ここで注目していただきたいポイントは、紫で囲われた範囲です。
この紫で囲われた範囲は、先ほど図①で上昇トレンドを形成していた部分になります。
図①だけでは上昇トレンドが終息する理由をつかむことができませんでした。
しかし、図②のようなより長期のチャートを確認することで、上昇トレンドが止まる価格を具体的に把握できるようになるのです。
複数時間分析でトレンドラインを活用する
最後に、図③をご覧いただきましょう。
先ほどの図①のチャートに、長期のチャートを確認することで発見できた緑色の下降トレンドラインを付け加えております。
ひとつの時間足だけではわからなかった上昇トレンドの終息が、複数の時間足のチャートを確認することでより明確になります。
このように、大局をとらえることはトレーディングにおいて必要不可欠であるといえます。