一目均衡表をさらに理解する
前回に引き続き、一目均衡表に表示されている線について説明いたします。
転換線とは
図①をご覧ください
転換線(採用するローソク足9本)=(最高値+最安値)÷2 で表されるラインです。
現在、地点Aのローソク足がアクティブな状態だとします。
そのローソク足から9本分さかのぼったものが採用されます。
図①では赤枠でローソク足9本が囲ってあります。
その赤枠のうちで最も価格が高かった地点Bが最高値(1ドル114.900円)、最も価格の低かった地点Cが最安値(1ドル111.100円)となります。
よって、転換線として表示される価格は、(114.900円+111.100円)÷2=1ドル113.000円です。
転換線は、採用されているローソク足が基準線より少ないです。
つまり、移動平均線で言い換えると、転換線は短期線、基準線は長期線と言うことができます。
鋭い方ならお気づきでしょうが、この二つの線を採用するだけでも、十分にトレードプランを立てることができます。
遅行線とは
図②をご覧ください
遅行線=ローソク足の終値を26本分、左方向にずらした地点をつないで表されるラインです。
基準線や転換線と違い、何か計算されて表示されているわけではありません。
たったそれだけの線で、どんな役に立つのか気になりますよね?これにつきましては、次回以降にご説明いたします。
先行スパン上限線とは
図③をご覧ください
基準線、転換線は先に説明したとおりですが、その2本の中間地点をローソク足26本分、右方向にずらした地点を結んだものが、先行スパン上限線です。地点Aのローソク足に注目した場合、(1ドル113.000円+108.000円)÷2=110.500円が、その地点となります。
先行スパン下限線とは
図④をご覧ください
基準となるローソク足、地点Aに注目してください。
まず地点Aのローソク足から52本分の過去のローソク足を使います。
その52本の中で最高値の地点B(1ドル115.000円)、最安値の地点C(1ドル100.000円)を確認します。
その最高値と最安値の中間地点(1ドル107.500円)を、基準となる地点Aのローソク足の場所から26本右方向へ移動させた場所、これが先行スパン下限の地点となります。
これを線で結んだものが、先行スパン下限線です。
これらの先行スパン上限線と下限線で囲われた部分を雲と呼びます。
これらの活用法についても、今後ご説明してまいります。
まずは、一目均衡表に使われている5本のラインがどのように計算され表示されているのか、それらの意味をしっかりと理解しましょう。
次回以降、活用方法について解説してまいります。