トレードスタイルによる分析方法
私自身、ポジションの保有期間が1時間程度と短期間のトレーディングを主としています。
そのためトレーディングの中心は、必然的にテクニカル分析をもちいたものとなります。
1年以上のスパンでポジションや株式を保有する場合は、ファンダメンタル分析も有効ですが、目先のリスク評価の助けになるかというと、ならない場合がほとんどです。
チャートを用いることが最も有効な目先のリスク評価手段といえます。
ただチャートを用いたトレードで大事なことは、チャートのテクニカル分析によって得られた情報は、必ずしも自分自身のトレードを成功させてくれるものではないということです。
このことは絶対に忘れないようにしてください。
確率や統計で考える
これまでの記事において、様々なパターンや事例をご紹介いたしました。
しかし、毎回毎回それが当てはまるということではないのです。
テクニカル分析がそのような性格を持ち合わせているとしても、熟練したトレーダーならばそのテクニカル分析の手法が失敗(損切りになる場合)することも、成功(利食いになる場合)することも同じくらい経験しています。
結局、チャートから得られるメッセージを、どのようなテクニカル指標を用いて自分自身が感じ取るか、ということが重要なことなのです。
では最後に、図①スイス円日足のチャートをご覧ください。
見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが、2015年1月15日のスイスフランの大暴落のときの値動きです。
表示は日足ですが、激しく値が動いた時間はほんの1時間ほどです。この暴落の原因は、スイス中央銀行の為替政策によるものでした。
この値動きからわかることは、スイスフランを買いたいと思い、そして行動にうつした人が圧倒的に多かったということです。
そういった真実をチャートは表示させるので、チャートは嘘をつかないといえます。
チャートは嘘をつかないと思うこと!
マーケットでは色々な考えが交錯しています。
買い注文が出されれば値が上がりますし、売り注文が出されれば値が下がります。
マーケットの評論家がもっともらしく解説していたとしても、実際にトレードしている人々の感情の前では、評論家の意見とは逆方向に推移することは良くあることです。
また、雇用統計の結果が予想数値よりも良いものだったとしても、考えられていた方向とは逆に動くということも、相場の世界では頻繁にあることです。
ご自身のトレーディングを成功させるために、買われて値が上がった事実、売られて値が下がった事実を大事にして、トレードに挑むことが大切です。